第37回公演『波高けれども晴天なり』公演情報

(あらすじ)
「帰国の挨拶に帰ってきて。周りに何て言われたか、知ってる?
道楽で海外渡って、〝あれ〟持って帰ってきたんちゃうかって。」

ちょうど100年前の大正期、世界でスペイン風邪が蔓延する中、とある芸術家達のアトリエが終わりを迎えようとしていた。
それぞれのアーチストが、信念を強く持ち、新しい場所に進もうと考える中、住み込みの画家・トキは、夢を諦めて田舎に帰るべきか悩んでいた。
そんなある日、流行り病で恋人を亡くした女優・ルリがやってきて、彼に絵の依頼をする。
「最後に、とびきり美しい私を描いてくださいな。」
トキは悟る。この人は、愛しい人の後を追う気であると。
誰かにとっての、自分にとっての「救い」とは何か。
何が必要で、何が不要か。

実在した人物をモデルに巻き起こる喜悲劇。
大阪市中央公会堂で蘇る、昔の、今の物語。



出演:
島原夏海
柊美月
今井桃子
泉侃生

尾形大吾



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【作品について】
2020年は、舞台芸術界にとっても非常に厳しい年となりました。
新型コロナが猛威を振るうほどに、「芸術は不要不急」という声が多くあがり、
必要性を訴える人たちが中傷されるのを、度々目にしました。「死ぬか生きるかの時に何が芸術だ」と。
芸術が、万人にとって必要なものだとは思いません。
ですが、ある人にとっては、それで命が救われるほどのものかもしれないのです。
私は演劇に携わる者として、臆することなく訴えていきたいと思います。
演劇が自分にとってどれほど大切なものであるか。そして私は決して演劇を死なせはしないと。
100年前のスペイン風邪流行時、今と同じことが起こっていたのではないかと思います。
感染病という、どうしようもない不条理が忍び寄る、とある家族の群像劇を上演したいと思います。

【尾形大吾さんについて】
尾形さんには、2019年に上演した「プラズマ」という作品にご出演いただきました。
劇団員一同、彼の「役者としての華」に圧倒され、また何より、真剣に舞台に向き合っておられる姿に、深く感銘を受けました。
昨年5月、尾形さんにご出演いただく予定であった「BOMB AI YEAH!」が、HEP HALL改修に伴い、時期未定の延期となっておりますが、またいつか必ず尾形さんをはじめとする素敵な客演さんたちと公演ができるよう、我々も邁進してまいります。
この度、尾形さんが新たな門出を迎えられるとのことですので、120%の応援の気持ちを込めて、「とてつもない名作を生み出さないわけにはいかない!」と、毎日脚本に頭を悩ませている今日この頃です。

脚本・演出 島原夏海